超大型の台風19号が接近してきているので、今日はお山はお休みして映画鑑賞。
「アンナプルナ南壁 7,400mの男たち」

登頂を目指す登山者の10人に4人が命を落とすというヒマラヤの高峰・アンナプルナでスペインの登山者(イキナ・オチョア・デ・オルツァ)が高山病で危篤状態に。
それを知った各国の登山者の友人たちが救助のために向かうというドキュメンタリー。

映画は関係者のインタビューと映像を交えながら進んでいきます。
あまりに登場人物が多く舞台が次々と切り替わるので、観ているほうは最初はチンプンカンプンですが、しだいに状況が掴めてきます。
派手な演出や映像、ストーリー性はなく、あくまでドキュメンタリーというスタイルを貫いています。

「なぜ山に登るのか?」という問いに対して、それぞれの登山者の哲学が心に響きました。
役者が語る格言めいた軽い言葉ではなく、身体を鍛え、精神的にも強く、極限を知った人間が語る言葉であるからこそ、重さがあります。

今年の山の映画の中では一番よい作品だったかなぁと思いました。
山を趣味とする人には受け入れられやすい作品だと思います。
ただ、山に登らない人にとってみれば「なんでそこまでして山に登るんだろう?」と感じるでしょう。

「アンナプルナ南壁 7,400mの男たち」
原題:PURA VIDA -THE RIDGE (2012年/スペイン)
監督:パブロ・イラヴ